(1)リースの起源
リースという言葉は、賃貸借する、あるいは、賃貸借契約を意味する英語=Leaseで、この概念は遠く古代ローマ帝国時代にまで遡ることができます。
当時、地中海貿易に従事する商人たちに対して、船主は、船を賃貸していました。さらにまた土地や建物の所有主が、その占有、使用をある一定期間に限って他人に認める賃貸借の概念も、ローマ法に見出すことが出来ます。賃貸借の歴史は、農耕地の使用をめぐって発展したと考えられ、貸主側からみると、土地を手放すことなく他人に使用させ、それによって経済的な報酬を獲得する方法であり、また貸主側も、一時的に土地の使用権を獲得する方法として意義づけていたわけです。